前回の表参道からの続き。今回は外苑前まで歩く。
表参道から外苑前、青山一丁目まではファッショナブルな雰囲気で、すれちがう人もヒールやパンプスを履いている人が多いようだ。とはいっても数年前に比べればスニーカー族はぐんと増えたわけで、銀座線を浅草駅まで歩こうなんていう私のスニーカースタイルも街の景色から浮いてはいない、きっと。
さて、表参道駅からすぐのところに見つけたのが「善光寺」だ。
表参道駅から外苑前駅までの青山通りからちらっと左手を見れば見える寺だが、十数歩とはいえ奥に入らなくてはならないので、見つけても通り過ぎてしまう人も多いのではないだろうか。
「こんな場所にお寺があるのか」
青山通りから遠目に見ると黒っぽい門構えで表参道のわりに地味な印象に見えたが、近くにいってみると鮮やかな赤！
石塔には「信州 善光寺別院」の文字。長野市の善光寺の別院ということは…長野県人としてはスルーできないスポットだ。
ちなみに、こちらが長野市の善光寺である。また飯田市には元善光寺があり「善光寺だけでは片参り」といわれるくらいである。
以上信州人による善光寺プチ情報だったのだが、東京に別院があるのは知らなかった。
善光寺別院をあとにして、海外ブランドショップのフラッグショップを横目に見ながら青山通りを歩けばすぐに外苑前駅近辺である。表参道と外苑前は歩道が広くて歩きやすいからかまっすぐだからか、本当に近く感じる。
外苑前はただいま道路整備工事実施中。この拡張工事はしばらく続きそうだ。
外苑前の街もこの十年でずいぶん様変わりしている。2014年まで外苑前のシンボルだった「青山ベルコモンズ」は若い頃の私にはとても恐れ多くて入るのに勇気がいったし、それこそスニーカーでなんてとんでもないと思っていた。表参道にくらべると外苑前の方がよりしっとり落ち着いた大人の雰囲気の街、というのが東京にでてきて初めて外苑前に行った時の印象だ。
今こうして歩いてみると工事で道が広がったからか、開放的で若々しい雰囲気を受けた。
そうこう思い出話をしているうちに外苑前駅に到着。ガラス張りで明るい銀座線の出入り口は渋谷のホームと同じデザインでは？いつの間にかこの出入口は新しくなっていたようだ。
今、着々と変わっている街のひとつがこの外苑前だと思う。青山ベルコモンズ跡にできた新しいホテルやレストラン、コワーキングスペースを筆頭に立ち並ぶ店の顔ぶれも変わってきた。“１０年ひと昔”というけど本当にそうだなぁ。この景色が10年後どうなっているのか自分は20年後どうなっているのか…なんてことを考えながら、４つ目の駅・青山一丁目駅にむけてレッツゴー！
歩き方コンサルタントとして活躍するしのだひろえさん。
忙しく働く中でホッとする時間をもとめてちょっと散策。
目線を変えるだけでいつもの街が違った顔を見せてくれる。
歩くことが大好きなしのださんならではの街歩きの楽しみ方をご紹介します。
いつもの街も歩き方ひとつで“ほっこり穏やかな風景” を見せてくれます。
篠田洋江（しのだひろえ）プロフィール
歩きの専門家として3歳から94歳の方までのべ15,000人以上の歩き方を指導。
プライベートでは長芋をこよなく愛し半農生活を送る。JWA健康ウオーキング指導士
まち歩きの観察眼を生かし、住みたい街さがしをする周辺環境リサーチサービスも。
「栄養と料理」でもウォーキングコラム連載中：https://eiyo21.com/nc/
