万世橋をすぎたあたりから人通りも街の様子も変化してくる。秋葉原駅があるからだ。秋葉原駅はJRだから銀座線ではないのだが、あまりに近いために立ち並ぶ店々からは秋葉原“感“が漏れ伝わってくる。一気に街の雰囲気が変わり、末広町に近づくにつれてまた街が変わるのが良く分かる。透明な壁でもあるかのように街の雰囲気が違うのは、まるで通り雨か嵐に一瞬あったかのようだといつも考えている。ちなみに差がハッキリしていることで、それぞれの魅力がよりハッキリするというのはいいことだろう。
さて末広町には、お気に入りの場所がある。3331 Arts Chiyodaである。
池尻大橋にある、世田谷区立池尻中学校の旧校舎とも通じるすべての人に開かれた学びの場所だと思うが、池尻中学校の旧校舎は取り壊しが決まっているはずだから、この3331 Arts Chiyodaには私も今後ふらっと足を運ぶことになりそうだ。
街めぐりをして楽しんだあとは末広町駅をパチリと写真におさめて任務完了。
温故知新
旧万世橋駅を活用したエキュートmAAch、旧千代田区立練成中学校を活用した3331 Arts Chiyodaという、それぞれ過去に生きた人々のストーリーが残る場所に立ち寄れるのが神田・末広町というエリアだった。それぞれの建物には、真新しい建物にはない傷もシミもあるがこれが味わいになり懐かしさといつまでも変わらない安心感を与えてくれる。人が集まり人が心を向けるからこそ建物が息を吹き返した例だろう。当時のストーリーに、今を生きる私たちのストーリーが重ねられ未来に引き継がれるなんて、素敵じゃない。