しのだひろえの歩っとタイム Vol.109
道も路も“未知”もある。まち歩きは宝探しだ!~2022秋の銀座線散歩9~
京橋から日本橋への、東京駅の雰囲気も漂う道を通り抜け向かうは日本橋。“気“みたいなのがあるとすると、東京駅からその”気”が漂っているようで、やっぱり京橋とも日本橋とも雰囲気が違う一帯があると歩いていて思う。
目的を忘れそうな日本橋散歩
京橋から日本橋までは、明治屋、千疋屋という老舗やアーティゾン美術館(旧ブリジストン美術館)など文化施設もあるから、休日ゆったり散策するならいい場所だ。シャレたカフェやレストランもあるし銀座や東京駅にくらべれば、のんびりできる。
いい天気だし最高だなぁ~。
そうだそうだ、落ち着いた雰囲気にこの散歩の目的を忘れてしまいそうだった。日本橋高島屋をすぎたあたりで銀座線への入り口をパチリ。
日本橋高島屋から日本橋川にかかる日本橋を過ぎて、三越前駅をパチリ。
懐かしのお札に出会う
名建築の多い日本橋エリア。このあたりをさくっと勉強してから歩くともっと面白いだろうと、まずは貨幣博物館へ。
私が歩いた時期には「にちぎん140周年記念の企画展~水辺の風景と日本銀行~」が開催されていて、これがかなりおもしろく、日本橋を見る目がまた養われた。貨幣博物館の常設展も、古代から現代までのお金のなりたちが当時の生活と共に学べたり、ボードゲームがあったりと楽しめる場所だから子どもも大人も足を運んでみてほしい。
個人的には昭和あたりの懐かしの紙幣が見れたのが印象的。一万円札は聖徳太子だったな、千円札に描かれた伊藤博文が私の中の伊藤博文像だ、あの百円札はおばあちゃんがもっていたな・・・など懐かしさいっぱいだ。
あ、そうそう。大人になった二宮尊徳が描かれたお札もインパクト大。どの小学校にもあった、けなげでかわいらしい二宮尊徳が大人になるとこうなるのか・・やや裏切られた気も。そんなのも楽しさのひとつ。
名建築をながめる
貨幣博物館の目の前にあるのが日本銀行本店本館である。ここも見学できるから一度は行ってみたいものだ。
日本銀行の横には日本最初の私立銀行である旧三井銀行の三井本館、現在は三井住友銀行が入っている。
日本最初の銀行は第一国立銀行で、場所は茅場町寄り。今もその碑が残っているが、見つけようとしないと見つけられないかも。そこがまた街歩きの楽しみ、宝探しみたいなものだ。
日本橋川にかかる江戸橋にあるのが、旧三菱倉庫江戸橋倉庫ビル(現・日本橋ダイヤビルディング)で、館内には三菱倉庫・江戸橋歴史展示ギャラリーがあり日本橋の水運と発展について知ることができるから、ここも探訪しては。
まち歩きは宝探しだ!
名建築を探訪するのは楽しいが、よりそこに楽しさを感じるのは歩いて見つけるお宝の数々だろう。郵便発祥の地や江戸の永代橋の風景、兜神社や雰囲気のいいカフェなど、どの道を選ぶかで見つかるお宝は違うし、道を一本変えれば見え方も変わる。道も路も“未知”もある!なんちゃって。
さぁ楽しいより道をしたおかげで、残り7駅ときた。次の神田駅に向かってレッツウォーク!