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猫ちゃん
しのだひろえの歩っとタイム Vol.88

ちょうどいい幸福~山手線一周ウォーク11~

甘いものが好きだ。チョコレートやクッキーやみたらし団子や豆大福・・・ちょこっと小腹がすいた時にちょうどいい甘さが好きだ。

おやつ好きでよかったと思うのは手軽に気分をリセットできることで、日々を機嫌よく過ごすにはちょうどいい幸福感で、なかなか重要なアイテムかもしれないと大人になると思うことがある。

そんなことを思いながらチョコをほうばり気分を切り替え、池袋から大塚駅に歩きはじめる。

池袋は一極集中型のにぎやかさ。

壁画の写真

目白から池袋に向かう過程では、東京でも有数の大都市がすぐそことは思えないくらい閑静な住宅街が続き、ある時、ふっと人流が変わり都会らしい風景に変わる。

これは単純に高いビルが建っているからとか人が多いとかそういうことではなく、人も街も建物の建て方も道の広さも、とにかく変わるのだ。道一本超えたとたんに変わるのだ。

池袋から大塚に向かう道も同じで、人々が行き交う繁華街や派手なビルの広告が目にはいってくる風景から、歩けばいつの間にかどこにでもあるような住宅街ののどかな風景に変わっていく。池袋はすごく一極集中のにぎやかさなのだ。このあたりが東京や新宿とは違うところで池袋独特かもしれない。と私は思う。

ちなみに以前も登場した壁画は池袋から大塚にぬける途中にある。

線路沿いを歩くのどかさ

さて、大塚まではだいたい線路沿いに歩いていける。線路沿いを歩くのって・・・なんかいいよねぇ。日の頃ももう夕方だし、“たそがれどき“っていうの?センチメンタルというかノスタルジックというか懐かしさがこみあげてくるんだなぁ。故郷の長野では一時間に一本一両編成の電車が走るだけで、当時は駅まで歩いて1時間かかったからまったく電車に縁がないのに、でも電車や線路を見るだけで故郷を思い出すんだよね。夕方の線路沿いってとにかく人を懐かしくさせるのかも。

JR大塚駅の写真

そんなこんなで大塚駅には17:00前に到着。暗くなってきて視界が悪くなってくると道が不安になる。

大塚駅で休憩をしていると、仕事が終わりまさに帰宅途中といった人々が目の前を通りすぎていく。「皆の衆、私がまさか通勤時間の朝8時に東京駅を出発して今この大塚という場所で定時を迎えているとは思うまいよ、おっほっほ。」心の中でこれまで歩いた自分を勝手にたたえ、これからに向けて自分を奮い立たせる。

仕事終わりの皆の衆に「今日も一日おつかれさまでした」と軽くねぎらい、私は次の駅・巣鴨に向かう。

なんてちょうどいい幸福

JR巣鴨駅の写真

実は池袋に到着する前から巣鴨を目標にしていた。だから巣鴨駅が見えてきた時には「やったー!」の気分。

肉まんの写真

なぜ目標にしていたかと言えば、巣鴨にはおいしい肉まんのお店があるのだ。最初は教えてもらったお店なのだが、この山手線一周では、おたのしみポイントとして欠かせない存在となっている。肉まん・・なんてちょうどいい幸福。

山手線路線図の写真

大きすぎず派手すぎない、ちょうどいい幸福。その時々のちょうどいい幸福があるもので、山手線一周の今の疲れには、この手のひらにのるような幸福がちょうど良い。このちょうど良さが心をじんわりと温めてくれる。

きっとおやつも私にとってはちょうどいい幸福で、こういう幸福こそ日常にちりばめたいもの。さて、今日のちょうどいい幸福はなんにしようかな。

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