しのだひろえの歩っとタイム Vol.71
寅年は柴又七福神で開運しよう(前編)~開運七福神めぐり~
七福神めぐりといえば、江戸時代のスタンプラリー。正月の松の内にめぐれば御朱印がもらえたりして、その年のお守りのように部屋に飾るのも楽しみのひとつだろう。
むむ、このコラムは2月の掲載。ちょっと時期が外れてないか?いえいえ、旧正月を迎えたこの2月にめぐるのもまたいいもの。昔は、梅が咲き春を感じ始めるこの2月こそ初春。人々が賑わうころだったのだから。
楽しみ方~見比べるのも面白い~
私は毎年「開運七福神七ヶ所めぐり」というものをしている。1月中に東京の七福神を七ヶ所めぐるというものだが、これがなかなか面白い。
例えば弁財天や大黒天という同じ神様であっても、七福神によってお顔も佇まいも違うし見比べるほどに個性があるものだ。神様のお顔が拝めるご開帳は松の内しかやっていないことが多いから、毎年2か所くらいは松の内の間にめぐり他はまた来年の楽しみにとっている。
なにがなんでも、松の内に七ヶ所めぐってやる!という気持ちはもうとうない。じっくり街々や道を楽しむのだって七福神めぐりの目的だ。
トラ年だからやっぱりトラさんからめぐろうか。
2022年の「開運七福神七ヶ所めぐり」でもっとも欠かせない七福神めぐりがあるとしたら、それは柴又七福神だろう。
理由はご想像の通り。干支の寅年にちなんでの映画「男はつらいよ」の主人公、フーテンの寅さんつながりだ。今はフーテンの寅さんを知らない世代も多いだろうが、年を重ねるごとに寅さんの心情や生き方には人間味を感じ、どこか憎めないその人柄に愛着がわいてくるように思う。
そんな柴又七福神、今回はこのルートで歩いていこう。
寿老人(観蔵寺)→恵比寿天(医王寺)→大黒天(宝生院)→福禄寿(万福寺)→毘沙門天(題経寺・帝釈天)→弁財天(真勝院)→宝袋尊(良観寺)
駅で言えば、京成高砂駅~北総鉄道・新柴又駅~京成金町線・柴又駅となる。
それではレッツ柴又七福神!
観蔵寺
まずは寿老人(観蔵寺)からスタートしよう。京成高砂駅を降りてバックするように道なりに進めばすぐに到着する。
ここから北総鉄道・新柴又駅近くの恵比寿天(医王寺)まで歩く。ここは少し遠く感じるかもしれないが、この道すがらも悪くない。さくらみちというまっすぐな桜街道を通れるからだ。
医王寺
3月の桜咲くころにこの道を歩くのはきっと心地よいだろう。この七福神めぐりは季節問わず楽しめるルートつくりがされているようだ。さくらみちから住宅街を通り抜ければ、北総鉄道・新柴又駅が見えてくる。ここまできたら、数分で医王寺である。
山門も素晴らしいが、立派な弘法大師の像も素晴らしい。ここは眼病を癒す仏として参詣に人々が訪れるそうだ。パソコンやスマホ全盛期の今、ぜひ立ち寄りたいところだ。
さて前半はここまで。後半はスピードアップして宝生院、万福寺、題経寺と歩いていくが、柴又七福神はコンパクトでめぐりやすい。さぁ柴又名物のおだんごでも食べながら、のんびり歩っとタイムなウォーキングを楽しむとしよう。