しのだひろえの歩っとタイム Vol.63
たくさんの子どもたちの笑顔と共にある~区役所アート・足立区編~
これはいい、区民参加型!
梅島という駅から歩いて到着した足立区役所の大きさにまずびっくりした。バスターミナルがあるからかもしれないが、広く大きくとても立派だ。
堂々とした「足立区役所」の文字。こういう看板にだって区によって特徴があるから観察すると面白い。
なんだか広々としているなぁ~。最近建て替えられたのか、ガラス張りの新しい建物はちょっとした美術館のような佇まいだ。その前にある木々さえ絵になっている。
たいてい区役所アートは表玄関にあるもの。ぐるっと見渡してもそれらしいものは見つからない。これは区役所アートは見つからないかも・・そう思いながら裏手に回りきょろきょろ歩いていると、あったぞあったぞ!子どもたちが描いた絵がずらっとならぶ区役所アートが。
区民参加型の区役所アートはめずらしい。きっと小学生だろう、ひとつひとつの絵を見ているだけで子どもたちが楽しそうに描いている姿が目に浮かぶ。見ていて飽きない、これはいい。
タイルに描かれた子供たちの作品は、裏手にびっしりと並んでおり、裏手に置いておくのはもったいないくらいだ。
どどん、こちらのアートも大きいぞ
区役所横の駐車場に向かうと、まさかここにも。といった大きな区役所アートにお目にかかることができた。
お、おおきい・・・。しかも駐車場にあるなんて・・。これは意表を突かれたもんだ。
近代的で新しい未来への意気込みを感じさせるこの大きなアート、区役所を新しくした時に建てたのだろうか。「時の柱」というそうだが、近代的であろうとする姿や、それを目指す意気込みが見てとれる。そのような意味では子どもたちのタイル絵も時の柱も、どちらも未来を感じさせるという共通点がある、と私は思う。
あ、この駐車場横の公園にもオブジェがあったので、おまけでつけておこう。
あなただけが感じるものがあるはず
タイル絵を描いた子供たちも、きっと今頃は中高年世代になっているのかもしれない。子ども時代に書いた絵を今も見て感じるしあわせもあるだろう。自分の子どもにも見せてあげられるしあわせも、自分の孫にも見せてあげられるしあわせもあるかもしれない。
こうしてモノが残ることのよさは、親から子へ、子から親へ。現在から未来へという時代を通じた、つながりを感じられることなのかもしれない。
タイル絵を眺めていると、自分がこうして育ってきたように、未来の子どもたちが健やかに育つこと、おだやかで平和な世であってほしい、そんな思いまでこみあげてくる。
そう、歩いてみつける景色や街の風景は、思いがけない気持ちや想いを呼び起こさせるもの。だから、もっと街を歩いてみよう。きっとあなただけが感じるものがあるはずだ。