しのだひろえの歩っとタイム Vol.56
自然を楽しむ余裕とやさしさ~秋のバラ特集~
10月、一年の中でも過ごしやすい季節がやってきた。ぶどうや栗などの秋の味覚も楽しみだし、過ごしやすい夜は読書にぴったり。夏の疲れも回復し動きたくなる季節だ。この季節ならではの歩っとタイムを本日はお届けする。
ゆったりと散歩をしたい場所
秋に楽しむといえば紅葉。公園天国ともいえるほど東京には公園が多いもの。木々に囲まれた公園にいけば、日々色が変わるもみじやイチョウを見ることもできるし、一年中緑で癒してくれる広葉樹も楽しめる。
※写真は9月の景色
この歩っとタイムでも紹介したことのある場所も、秋になれば景色が変わる。例えば行幸通りは、色づいたイチョウが立ち並ぶ先にレンガ造りの東京駅が見えるなど、まるでパリにでもいる気分になれちゃうのだ。日本語が通じるパリ、最高だ。さらに11月に入ればクリスマスイルミネーションイベントもあるから、これからの秋冬こそ訪れたい場所だ。
心まで華やかになる秋バラを楽しむ
秋の楽しみはこれだけではない。より華やかな気分にさせてくれるのがバラだ。バラは春と秋に咲くから一年に二度も楽しむことができるし、その見た目だけでなく香りでも心を潤してくれる。
バラといえば、東京都内にある庭園がおススメだが、その中でも私がおススメするのは北区の旧古川庭園である。
洋館を取り囲むように華やかに咲くバラは、色合いも咲き方も多種多様。一面に広がるバラの中をゆっくり歩けば、ちょっとタイムスリップした気分だ。さらに階段を下って奥にいけば、今度は日本庭園の風情も楽しめる。バラと洋館という洋風の風景も日本ならではの和を感じさせる紅葉も楽しめるという、ひと粒で二度おいしい場所である。
カジュアルに秋バラを楽しむ
もっとカジュアルに秋バラを楽しむなら、都電荒川線を歩くのがいい。関東の駅百選にも選ばれた荒川区三ノ輪駅にはバラのアーチがあり、くぐり抜けた先にレトロな一両車両が現れる。絵にかいたようなレトロで誰もが懐かしさを感じる素敵な景色だ。
また、向原駅から大塚駅に向かう南大塚バラロードは、バラと走ってくる電車の2ショットをつい撮りたくて立ち止まってしまう散歩道だ。車の通りも少ないし、電車が左右からやってくるから、バラ越しの電車を何枚も撮りたくなってしまう。
バラロードとついていなくても、都電荒川線の沿線にはバラが咲き歩き人の心を和ませてくれる風景がある。のんびりゆったり心を歩っとさせてくれる道がある。
おまけの荒川区自然公園のバラ。子どものオブジェとの取り合わせがいい。
自然を楽しむ余裕とやさしさ
秋はしっとりと落ち着いて、木々や街なみの変化を楽しむ季節だ。時間の流れはゆったりするし、心なしか人々の歩きもゆっくりしている。
こういう自然の流れとリズムを日々感じ暮らしていれば、もっと心に余裕があるしもっと人に優しくなれるものなのかもしれない。
ネットやパソコン、スマホが悪いわけではないし、がむしゃらに働くことが悪いわけではないが、ほんの少しだけ季節の移り変わりに目を向けることで、心が軽やかに落ち着くものではないか。
心に余裕をもち、相手にも自分にも優しくあるために、週末は秋の散策を楽しんでみてはいかがだろう。