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猫ちゃん
しのだひろえの歩っとタイム Vol.24

開運!2021年は江戸最古の神めぐりから~谷中七福神(前半)~

谷中七福神の写真

来年はもっと良い年にしたい。
平和で穏やかに暮らしたい。

「より良い年にしたい」という想いはどの時代も同じ。そんな想いをかたちにしたひとつが七福神めぐりといえる。

今回は東京でもっとも古い七福神・谷中七福神を歩きながら、篠田おすすめの開運スポット。そして歩っとなもの・こと・場所を探していこう。

江戸最古の七福神をめぐる

七福神とは大黒天、毘沙門天、恵比寿天、寿老人、福禄寿、弁財天、布袋尊という七つの神様のことである。地域によっては八福神があるなどバリエーションもあるのが面白いところだ。

江戸最古の谷中七福神はJR山手線の上野駅~田端駅周辺にあたり、1時間30分ほどで歩ける。新年1日~10日までは御開帳のためとても混雑し、観光バスが何台もやってくるほど人気ぶりだそうだ。ただ2021年はすこし状況も変わるだろう。

今回は上野の辯才天(寛永寺・不忍池辯天堂)から、田端の福禄寿(東覚寺)へ向かうルートを歩く。レッツ ウォーク!

華やかさはピカイチ「辯才天」

寛永寺・不忍池辯天堂にある辯才天はとにかく華やかである。単純に気持ちがあがるし不忍池を眺めているだけでも心が安らぐ。私なりの感覚でいえば華やかさと包容力がここにはある。上野駅不忍口から徒歩5分で目の前に広がる不忍池辯天堂は七福神ではなくても散歩がてらちょくちょく立ち寄りたい。

辯才天の写真
不忍池の写真
森鴎外旧居跡の写真

次の大黒天まで行く道のりには、いくつもの見ものがある。歴史好きであれば「舞姫」執筆の地でもある森鴎外旧居跡が、地形好きであれば台東区と文京区の区界にぐっとくるはずだ。

気が引き締まり、整う「大黒天」

護国院の写真

辯才天と同じ寛永寺の関係にあたる護国院。ここにまつられているのが大黒天である。東京藝術大学の裏手にあたり、道のりは静かなもの。たまに近くの高校から学生たちの声が聞こえてくるくらいである。

境内はピリッとした空気感に包まれている。御堂にはいれば丁寧に磨かれた板間から伝わる冷たさに、ますます気が引き締まる。人によるだろうが私はこのピリッとした空気感が好きである。しんと静まり返った御堂に佇んでいるだけで心が整いそうである。

スダジイの写真

なによりここのスダジイが好きだ。門を入ってすぐにあるここのスダジイは、護国院を見守っているようであり主のようでもあり。一緒に歩いた全員がスダジイのファンになってしまうくらいだから何かフェロモンでもでているのか!?七福神めぐりだからこそ出会えた寺院である。

「寿老人」と「毘沙門天」

長安寺の写真

大黒天から寿老人をまつっている長安寺までは、フランス風のカフェや豆大福のお店、老舗カフェや陶器を扱うお店などが点在している。谷中らしいシャレたルートだから要チェック。

長安寺は初音通り通りぞいにあるが、のんびりしていると通り過ぎてしまいそう。ふだんは、使いの鹿を携えた寿老人像は拝めないがきっと柔和な表情と佇まいなのだろうと思う。

天王寺の写真

長安寺から谷中霊園を通り到着したのは毘沙門をまつっている天王寺。現代的な門構えにも驚くのだが、大きな大仏像がそれはもう圧巻である。

天王寺の大仏像の写真

広々とした境内のベンチに腰掛けて、ぼんやりしているだけでも開放感があって気持ちがいい。大仏像を眺めたり空に浮かぶ雲の流れを追うのも自由で平和を感じるいい時間。ぼ~っとできる時間は意外と日常の中でつくれないもの。ここでは好きなだけぼ~っとすることをお勧めする。

また、天王寺の裏手すぐにはJR日暮里駅があり、続きは別の日にというのも手。七福神めぐりの楽しみ方はいろいろだ。

楽しむコツ

七福神はいわばスタンプラリーである。つまりスタンプを手に入れることが目的ではある。しかし心のアンテナに従って寄り道したり立ち止まることが、歩く時間をよりいっそう楽しくさせてくれるはず。

「心惹かれるものにふれ」の写真

心惹かれるものにふれ

「おいしいものがあれば食べ」の写真

おいしいものがあれば食べ

歴史とふれあい
(今回歩いた付近の地図。ピンク色は寺を表す。江戸時代は寺ばかりだということが分かる)

現代地図の写真現代地図
江戸地図の写真江戸地図

人とふれあい、自然とふれあう。

ただ道をまっしぐらに歩むだけではない。歩きながら積極的に楽しみを見つけだし場や時間を楽しむゆとりと余裕。いわば楽しむ力があってこそ道は楽しくなる。

きっと人生と同じである。

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