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猫ちゃん
しのだひろえの歩っとタイム Vol.53

自分の生きる基盤を整えていこう~区役所アート・練馬区編~

東京23区の歴史をひもとく中で、異色の存在なのが練馬区だ。昭和22年(1947年)8月1日に今の東京23区ができあがったわけだが、まさにこの23区目として独立した区こそ練馬区なのである。多くが統合の道をたどる中、独立という道を選び勝ち取った、そんな歴史がここにはある。東京の区の成り立ちの中で欠くことのできない存在、練馬区。今日は練馬区の区役所アートから歴史と魅力を紐解いていこう。

うん?独特の区役所アートだぞ。

練馬区の区役所アートの写真

のどかさを感じる区役所アート、それが練馬区の区役所アートである。子どもたちがモチーフになっているからだろうか、あたりが柔らかい。

まずひとつめは、平和祈念と書かれた塔には飛び立つ鳩。その下に子どもたちが佇んでいるこちらの像である。
他の区役所アートも見てきたが、塔型でありながら子どもやハトなどの像と合わせて描かれているものは少ない。シャレている。足立区も塔型だがとてもシンプルな塔だし、そういう意味ではここはちょっと他とは違う感を醸し出している、さりげなく。

練馬区の区役所アートの写真2

そして、こちらは「和」と題された裸の子どもの像。これも・・・他とは一線を画す区役所アート。
どういうシチュエーションなのか創造するだけでも面白いのだが、私なりの結論としては、「お風呂あがりに、ママのバランスボールにのって、ドヤ顔している子ども」ということで片がついた。ここまで足を上げてバランスをとれるとは、素晴らしい体幹だ。よく見ると後ろの手はボールについていないし、片腕をあげることで難易度をあげている。身体がでてきたころなのだろう、ウエストにもくびれが見え、たくましい子どもである。

子どもの像がある区役所アートといえば渋谷区を思い出す。きっとどちらも子供や子育てに特に力を入れている区なのだろう。実際、練馬区には光が丘団地という都内で屈指の新興住宅街があり、ここ十数年で子育て世代やファミリーがずいぶん増えたはずだ。平成27年調査ではあるが、子育て世代の層が厚く、14歳以下の年少人口の割合も他の区部よりも多いようだ。

渋谷でほっ。芸術と懐かしプリンでほっとタイム!?~渋谷②~

練馬区の区役所アートの写真3

あ、子どもばかりではない、実はこちらにはワイシャツの女という像もあるからお見逃しなく。

緑いっぱい、環境バッチリ

練馬区役所の写真

冒頭で書いたように、練馬区は昭和22年(1947年)8月1日に当時の板橋区から分離独立してできた23番目の区である。35区から積極的に“統合”が進められ22区で収まりそうな中で、なんとか“独立”を!。流れに反する独立はきっと困難を極めていただろうと想像できる。そんな悲願の独立を手に入れたの歓びを今も忘れないという意味もあるのか、8月1日は練馬区の独立記念日として記念式典が行われることもある。

さて、練馬区は畑が多く緑が多いというイメージをもつ人もいるかもしれない。武蔵野の恩恵を受けた練馬区は農業に適した区のようで農業もさかんだ。また緑と言えば石神井公園を忘れちゃぁいけない。

見よ!この都内とは思えない深い緑を!湿地を!

石神井公園の写真
石神井公園の写真2

この緑を守るために、環境にも配慮しているのが練馬区。
区役所には環境都市宣言もなされているし、街には消費電力量を計測するエコ計測器が設置されていたりもする。う~ん、有言実行。

環境都市宣言の写真
エコ計測器の写真

安心して生きる基盤を整えていこう。

地道な活動により悲願の独立を勝ち取ったという成り立ちからだろうか、それとも生きる根源である食や豊富な自然に恵まれているからだろうか。足元という土台がしっかりしており、生活のベースがあるから、安心して暮らせる、育つことができるといった印象だ。のどかなのに、“やることはやったる”といったところか。

やはり、生きる基盤がしっかりしていることは、心の安定にもつながるし体の安定にもつながるもの。お金は生きる基盤となり足元を安定させてくれるひとつではあるが、それは一部であり全部では、きっとない。

自分の生きる基盤に大きな影響をあたえる環境、それは住環境、健康や人間関係という意味の環境も含めてだが。身体にも心にも影響する環境を、見つめ直してもいいのかもしれない。・・なんて練馬区を見て思う。

<出典>

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